米同時多発攻撃で不明の消防隊員、結婚記念日に葬儀 遺体なく血液を埋葬

勇敢に救助に向かった英雄が返ってこないのは悲しいですね。いい人というのは早死にしてしまうとよく言われていますが、こういったことも理由の一つでしょう。正義感の強い人はそれほど危険な場面にも多く立ち会わせることになります。他人任せにしておけばなくさなかったかもしれない命もこうして失うことになるのです。今回は運悪く助けようとした人も一緒に下敷きになってしまったようですが、こうした勇気ある人によって助けられた命も多く存在するわけです。遺体が見つからないということで、血液のみでの葬儀が執り行われたようです。それでもこうして葬儀として見送ってもらうことにより魂も安心して天国の登って行けるかもしれませんね。

image

【AFP=時事】2001年9月11日の米同時多発攻撃で、救助のため米ニューヨーク(New York)のワールド・トレード・センター(WTC)に出動し行方が分からないままになっている消防隊員の葬儀が、事件からほぼ15年を経て17日に営まれた。

この消防隊員はニューヨーク市消防局(FDNY)のローレンス・スタック(Lawrence Stack)司令長(当時58)。当局によるWTC跡地での捜索努力もむなしくスタックさんの遺体は発見されず、代わりに事件の数か月前にスタックさんが提供していた血液のサンプルが埋葬された。

スタックさんの勇気をたたえ、ニューヨークのロングアイランド(Long Island)にある聖フィリップ・アンド・ジェームズ・カトリック教会(Saints Philip and James Catholic Church)で営まれた葬儀には、数百人の消防隊員のほかビル・デブラシオ(Bill de Blasio)NY市長とニューヨーク市消防局(FDNY)のダニエル・ニグロ(Daniel Nigro)局長も参列した。

ニグロ局長は弔辞の中で、ワールド・トレード・センター南棟の崩壊からかろうじて脱したスタックさんは再び他の人たちの救助に向かったと述べた。「彼は勇敢にもアキレス腱を断裂した1人の市民を助けようと献身的にその場にとどまった。彼はけがをした市民を守りながら必死に逃げ道を探したが、その時、北棟も崩壊し2人の命を奪った」

葬儀で星条旗で覆われたスタックさんのひつぎを運んだ人の中には、父親と同じく消防隊員になったスタックさんの2人の息子の姿もあった。

スタックさんは骨髄バンクにドナー登録していたが、その際にマッチング用に提供していた血液サンプルがミネソタ(Minnesota)州の施設に冷凍保存されていたことが分かり、家族が入手できたという。

WTC跡地の「グラウンド・ゼロ」で行われた捜索で、がれきの中からスタックさんの防火服は見つかったが、遺体は断片一つさえ見つかっていない。

捜索が15年に達したことから、夫人のテレサさんがきりを付ける時が来たと決断し、夫妻の49回目の結婚記念日に当たる17日にスタックさんの葬儀が行われた。【翻訳編集】 AFPBB News

シェアする

フォローする