「ピコ太郎」が世界でこんなにも売れた理由

今年のハロウィンはこのピコ太郎を真似する人も結構いるのではないでしょうか。問題はこの派手な豹柄の洋服がどこに売られているかという事ですが、ネットで検索するとピコ太郎風の派手派手なストールは販売されていました。あの強烈なパンチパーマと派手な衣装があれば誰でも簡単にピコ太郎になることができます。簡単な歌詞と載りやすいアップテンポな音楽で、普段物まねなんてしない人でも簡単に取り入れられる感じが大ヒットの秘訣だったのでしょう。本人も驚くほど世界中で人気となってしまいました。

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いま日本発の「PPAP」が世界を席巻している。その主役はシンガーソングライターのピコ太郎だ。

「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」という謎のフレーズを繰り返しながらリズミカルに踊る動画が、インターネットを通じてじわじわと世界中に拡散。

ジャスティン・ビーバーがお気に入りの動画として紹介したことから、その人気は爆発的に広がっていった。世界各国で「PPAP」の歌マネやカバーをする人が続出。

動画サイトには無数の動画がアップされている。米国の音楽チャート誌『ビルボード』の10月19日付シングルランキングでは77位にランクインした。

日本でもほとんど無名に等しい存在だったピコ太郎が、なぜ世界的な大ブレークを果たしたのか。

世界的な大ブレークを果たした理由

マスコミでこのニュースが取り上げられる際には、仮説としてさまざまな理由が挙げられているが、実際のところはよくわからない。もちろん、しばしば言われるように「思わず真似したくなるキャッチーな歌と振り付け」が成功の大きな要因であることは間違いないだろう。

ただ、日本のタレントが作ったものが、こうして短い期間で大々的に海外に広まる、というのは今までに例のない特殊なケースである。空前絶後の「ピコ太郎」フィーバーを取り上げるマスコミ側としても、初めてのことだからどう扱っていいかわからない、というのが正直なところではないだろうか。
ピコ太郎の正体とは?
ピコ太郎の正体と噂されているのは、お笑い芸人の古坂大魔王である。日本の芸人のネタが世界で認められた、という意味でもこれは初めてのことだ。これまでにも、数多くの芸人が海を渡り、海外で自分の芸が通用するのか挑戦してきた。その中には、テレビの企画物もあれば、単発のライブもあるし、本人が海外に移住してしまうパターンもある。

たとえば、「間違いない」という決めフレーズで有名な長井秀和は単身ニューヨークに渡り、英語を身に付け、現地のコメディクラブでスタンダップコメディを披露するまでになっていた。ただ、ひとつのネタとしての楽曲が国境を越えてこれほどまでに多くの人に伝わったというのは、かつて一度もなかったことだ。

■「お笑い」もガラパゴス化している

なぜ過去に例がなかったのかというと、そもそも、日本の芸人のほとんどは初めから海外を目指していないからだ。たとえ日本でやっていることをそのまま海外でやったとしても、あまり高くは評価してもらえないだろう、というのを彼らは本能的にわかっている。日本の芸人は日本人の客に満足しているし、日本人の客も日本の芸人に満足している。他の多くの産業と同じように、日本では「お笑い」もガラパゴス化している。

なぜそうなるかといえば、日本のお笑いには十分な大きさのマーケットがあるからだ。1億2000万人を超える国民がいて、テレビの視聴者も大勢いる。テレビで名を上げれば、それなりの収入と地位が得られることは約束されている。だから、ほとんどの芸人は真っ先にそこを目指すし、それ以外の可能性は考えもしない。

さらに言えば、お笑いというのは言語に対する依存度が高い。音楽や芸術ならば、言葉に頼らないので国境を越えられる可能性がある。しかし、言葉に頼る割合が高いお笑いという分野では、その面白さは日本語が通じる範囲でしか通用しない。

ピコ太郎は、自ら世界進出を狙って当てたわけではないと思う。これは一種のまぐれ当たりだ。ただ、たとえまぐれであっても、こういうものがたまたま当たった、ということには意味がある。

「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」は、短くてシンプルな歌ネタ。単純な英単語しか使われていないので、世界中の人が理解できる。言葉の壁を越えているうえに、短い尺に収めることで人々の間でその動画を紹介し合ったり、真似したりすることも気軽にできる。作り手のなにげないアイデアから生まれたパフォーマンスは、たまたま無駄をそぎ落とした世界標準のフォーマットになっていた。だからこそ、「PPAP」は海を越えたのだ。

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