<熊本地震>障害見舞金、認定は1件 自治体に周知求める声

震災後に十分な額の保険料が支払われた世帯はほぼ皆無と言っていいでしょう。住む場所がなくなってしまったのに、手元にある貯金で立て直すこともできずに、泣く泣く仮設住宅で暮らす人があふれています。この仮設住宅ですらある程度年数がたてば、これからの生計の見通しがついていないにもかかわらず、追い出されるという形で退かなければならない日が来るのです。日本はこんなに冷たい国だったのか、私たちの毎日支払っている税金はどこに消えたのか、あれだけ多くの国から集めれた支援金は、いったい何に使われたのか、事細かに数字に出して提示してほしいですね。

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熊本地震で重度の障害が残った人に支給される「災害障害見舞金」について、これまでに熊本県内の4市町で17件の申請が出され、審査結果が出て認定されたのは1件であることが各自治体への取材で分かった。識者からは、見舞金制度の周知徹底を自治体側に求める声が出ている。【遠山和宏、中里顕、樋口岳大】

災害障害見舞金は災害弔慰金支給法に基づくもので、災害で▽両目失明▽神経系統や胸腹部臓器、精神状態に著しい障害が残り常時介護が必要▽両方の上肢や下肢の機能喪失--などと認定された場合、世帯の生計維持者に250万円、それ以外に125万円が市町村から支給される。

熊本地震の発生から半年に合わせ、毎日新聞が大きな住宅被害が出た19市町村に取材した。申請があったのは熊本市13件、甲佐町2件、大津町と御船町が各1件だった。

このうち9月27日に熊本市が80代男性に支給を決めた。同市によると、避難所で生活中に意識障害を起こして医療機関に搬送されたが、脳に障害が残り、右半身まひなどになった。同市には他に「施設に入所中に地震に遭い、寝たきりになった」などの申請がある。

複数の自治体によると、「建物の下敷きになって片足を切断した」などと申請についての相談も寄せられている。重度障害は申請までに一定の時間がかかるケースが多い。

熊本地震では重傷者907人を含む2476人が負傷。災害障害見舞金の支給は阪神大震災で64人、新潟県中越地震で3人、東日本大震災で94人となっている。

◇低い認知度

岩崎信彦・神戸大名誉教授(社会学)の話 災害で重度の障害を負った場合、本人にも家族にも継続的な負担がかかる。災害障害見舞金は、震災関連死の弔慰金と同じ法に基づく制度なのに認知度が低い。被災者が「命が助かったのにお金をもらうのは申し訳ない」と申請を控えてしまうケースさえある。行政は広く周知し、申請を促すべきだ。

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