組み体操、難易度より見栄え 小学校運動会に変化

最近の学校で取り組まれる組体操は昔と違って、危険の少ない形で、一番の花形であるピラミッドも段数に制限がかけられ、決められた高さ以上には上ることができません。こうなるとなんだかもはや組体操を取り入れる意味もないのではないかと思うのですが、現代は危険は少なくても見栄えやダイナミックさを魅せる競技としてまだまだ継続するようです。確かに人数が多いからこそダイナミックに見える形もあると思います。大人数で行うウェーブなんかもそうですね。見ている人をワッと驚かすような美しい団体競技も楽しみの一つです。

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相次ぐけがや事故が問題となった運動会の組み体操。今春からピラミッドやタワーに段数制限が設けられた神戸市内では、高さや技の難易度に挑むより見栄えの美しさにこだわる小学校が増えつつある。神戸では1日に運動会を予定している小学校が集中。各校は音楽に合わせたり、隊形を工夫したりしながら“花形演技”に取り組んでいる。

「指先っ。待ちの姿勢!」。9月下旬、御影小(東灘区)の運動場に教員の声が響くと、6年生約120人の動きが、きれいにそろった。本番は目前。練習に熱がこもる。

7月、どんな内容にするかを児童で話し合った。折しも、リオデジャネイロ五輪の開幕直前。体操男子の内村航平選手が難易度だけでなく「美しい体操」を目指していることを知った子どもたちは、目標を「ビシッとかっこよく、美しい組み体操」に決めた。

同校は昨年、3段のピラミッドやタワーを行ったが、今年はタワーをなくした。ピラミッドは、正面から見れば同じ3段だが、積み重ならない形に変更。瞬時に組み上げることができるため「クイックピラミッド」と呼ばれる。

2人技の「倒立」や「サボテン」もやめた。代わりに放射状に広がって座り、音楽に合わせて倒れたり起き上がったりする「ドミノ」や、円を描き手をつないで順にうねりを出す「ウエーブ」を取り入れ、全員で作り上げることにこだわった。田中秀典校長は「大技でなくとも、全員の動きがそろえば美しい。これも組み体操の良さの一つ」と話す。

難しい技に挑戦した先輩の姿に憧れる児童もおり、難易度を落とすと、意欲の低下へとつながりかねず、学校現場では模索が続く。若草小(須磨区)は立体ピラミッドをやめ、放射状に並ぶことで奥行きを表すなど、見た目にこだわり「今までの組み体操を超えよう」と一致団結。神出小(西区)では、教師が「心を一つに、指先など細かいところに気を遣おう。簡単になったわけじゃないよ」と呼び掛けている。

神戸市以外でも同様の傾向は広がっている。豊岡市教委は5月、「高さや大きさより、技の美しさや協調など、子どもが意識して取り組むことで達成感を味わえることを重視するように」との方針を示した。姫路市内でも高さより四方から見た時のボリューム感や腕の上げ方などにこだわる学校が増えているという。

(中川 恵)

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