<フィリピン>麻薬撲滅戦、激化 あふれる刑務所

麻薬を撲滅するために取締りを強化したフィリピンの刑務所では、掴まった受刑者たちであふれかえっています。本来収容人数800人のところに、なんと約3000人もの受刑者が詰まっているとあって、施設の中は惜しくらまんじゅうのようです。これでは万が一暴動が起こって求めることができないのではないでしょうか。やはり別の刑務所などに振り分けるなど色々対策が求められます。捕まえるのはいいが、その後のことまで考えていなかったのでしょうか。また、これだけ多くの麻薬常用者がいると思うと少しフィリピンという国に恐怖を抱きました。

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【マニラ平野光芳】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領(71)が6月末の就任と同時に始めた「麻薬撲滅戦争」が激しさを増している。就任後3カ月で、現場で警察官らに殺害された麻薬関連の容疑者は約3000人。逮捕者も2万人近くになり、マニラ首都圏の刑務所は受刑者であふれかえっていた。

マニラ首都圏のケソン市刑務所では800人の定員に対し、収容者が約3600人。1平方メートル当たり3人弱という超過密状態だ。一部は屋根裏やグラウンドでの就寝を強いられている。

「戦争」で逮捕者が増えたため、収容者は一時、定員の5倍、4000人以上に膨れ上がった。設備や待遇はそのままで、環境悪化が深刻だ。内部は下水のような腐敗臭が漂う。記者を見た受刑者たちが口々に「腹が減って仕方がない」と訴えてきた。予算不足から食事の量が減らされているらしい。7月に薬物密売容疑で逮捕、収監された男性(44)は「密告で逮捕されたが身に覚えがない。ひどい場所に連れてこられた」と途方に暮れていた。

検察官出身のドゥテルテ氏は南部ダバオ市長時代にも麻薬組織に宣戦布告し、国内最悪といわれた治安状況を改善。大統領就任で「戦線」を首都マニラを含む全土に広げた形だ。

「麻薬密売人がまた殺された」。24日午後11時40分、マニラ市警察本部1階の記者室に一報が入ると、詰めていた10人ほどの地元記者が一斉にトラックの荷台に飛び乗った。記者の一人が「毎晩何人も殺されるから、全部の現場を回る時間がないんだ」と苦笑した。

現場は車で20分ほどの下町。民家の一室で短パン姿の男性が血まみれで倒れていた。警察によると、突然バイクに乗って現れた2人組が男性に発砲した。「麻薬密売人のマネをするとこうなるぞ」との警告メモが残されていた。

警察に雇われた市民の別動隊や自警団、摘発を恐れる密売組織によるトカゲのしっぽ切り……。警察官以外の容疑者殺害には臆測が飛び交う。現場近くに住む女性は「私は薬物とは無関係。でも間違って撃たれるかも」と不安な表情をみせた。

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