“パクチー愛”急上昇 「パクチスト」狙った専門店、調味料増え「うちパク」も

子供のころは食べられないというよりも見た目で判断して好き嫌いが多くあったのですが、大人になってから何でも食べてみるようになって、ほとんどのものが好き嫌いなく食べられるようになりました。ただこのパクチーだけは本当に無理で、料理の中に一つでも入っていようものならすぐにわかってしまいます。本当に嫌いなものってどうしてこんなにも過剰反応が出てしまうのでしょうか。最近ではこのパクチーがブームで専門店まで出ているようですが、この先パクチーが好きになることはないでしょう。

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独特な風味で苦手な人も多かった香菜のパクチーが最近、注目を集めている。タイ料理などエスニック食ブームを機に、「パクチスト」と呼ばれる熱狂的ファンを狙ったパクチー料理の専門店が出たほか、パクチーを使った調味料やインスタント食品も続々と登場。レシピ本やパクチーの家庭栽培キットも発売されるなど、家庭でエスニック料理の味を楽しむ「うちパク」需要も高まっている。(田村慶子)

◆火付け役はタイ

パクチー(英語名・コリアンダー)はセリ科の一年草で、中国パセリなどとも呼ばれ、タイ料理や中華料理、インド料理などでよく用いられる。葉はハーブや葉菜、果実はスパイスとして使われ、煮込み料理などでは茎や根も使用される。

和食には使われず日本では従来なじみが薄かったが、近年のエスニック食ブームでにわかに注目を集めるようになった。

平成19年には東京・世田谷に「世界初」というパクチー料理専門店「パクチーハウス東京」がオープン。その後も首都圏を中心にパクチーを使う外食店が増えている。

関西では26年秋に専門店「GoGoパクチー」(大阪市中央区)がオープン。その人気に目をつけたホテルも冷麺やカクテルにパクチーを使ったメニューを展開する。ハイアットリージェンシー大阪(大阪市住之江区)は今年、タイ料理のフェアを期間限定で開催し、「トムヤムクンなどパクチーを生かした料理が女性客たちの人気を呼んだ」(広報担当者)。

人気に火をつけたのはタイ料理だ。タイにはパクチーに加え、日本の魚醤(ぎょしょう)やみそに似たナンプラー、タオチオなどの基礎調味料が多く、格安航空会社(LCC)の路線拡大などでタイを訪れて現地の料理を楽しむ日本人も増えてきた。ある大手旅行会社は「海外旅行先の中でもタイは食自体が旅の目的にもなっている」と指摘する。

◆美容や健康に◎

最近では「パクチスト」と称する愛好家も多い。その中心は美容・健康意識の高い女性たちだ。パクチーにはβカロテンやビタミンB1、B2、C、Eといった栄養素が豊富なうえ、体内に蓄積された毒素を排出するデトックス効果があるともされている。

「外食店にとどまらず、内食需要も旺盛」と話すのは、タマノイ酢広報担当の高嶋智子さん。パクチー料理のレシピ本や、雑貨店などでパクチーの家庭栽培キットも続々と登場しており、「外食店でパクチーを楽しむ“外パク”に対し、家庭で楽しむ“うちパク”なる造語も広がっている」と説明する。

◆インスタントも

タマノイ酢は、家庭で手軽にタイ風あんかけ料理が作れる調味料「ビラブドアジア」を全国のスーパーなどで発売。売り上げを伸ばせば、さらに新商品を投入し、エスニック調味料のシリーズ展開も図る考えだ。

一方、エスビー食品は生パクチーの出荷量が21年から5年間で約2・5倍に拡大。今年4~9月の上半期も前年同期比3割増の出荷量を見込む。今年はパクチーを使ったパスタソースやカレーなどの新商品も発売した。

また日清食品も、パクチーなどを使用したエスニックのインスタントスープ「スパイスキッチン」シリーズを、より本場の味に近づけるなどリニューアルして発売。「エスニック食ブームを取り込みたい」(広報担当者)と鼻息も荒い。

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