グループホームで9人の遺体確認 浸水被害の岩手・岩泉町

土砂崩れが高齢者施設を直撃し、施設内にいた9人が逃げ遅れ、遺体となって発見されるという悲しい事故が起こってしまいました。ただでさえ体の自由が思うように効か無い高齢者ですから、こういった災害時に避難する術がなくなってしまいます。また土砂崩れのように非難する時間もない急な災害時はもうどうすることもできないのでしょう。このホームの所長である男性は涙を流しながら当時の様子を語っていましたが、土の中に埋もれてさぞ苦しい思いをしたことでしょう。

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グループホームで9人の遺体確認 浸水被害の岩手・岩泉町
8月31日 11時57分
台風の影響で浸水被害が出た岩手県岩泉町の高齢者グループホームで9人の遺体が見つかり、警察は、施設の入所者ではないかとみて確認を進めています。
31日午前10時ごろ、岩手県岩泉町乙茂地区で台風10号の浸水被害を調べていた警察官が、高齢者グループホーム「楽ん楽ん」で9人の遺体を見つけました。

警察によりますと、遺体はいずれも高齢者で、警察は、遺体は入所者ではないかとみて確認を進めています。

高齢者グループホーム「楽ん楽ん」と同じ敷地にある介護老人保健施設は、近くを流れる小本川が台風10号の影響で氾濫し、水につかる被害が出ていました。
遺体が見つかったグループホーム
岩泉町などによりますと、「楽ん楽ん」は、認知症の症状があるお年寄り向けのグループホームで、80代から90代の男女9人が入所していたということです。

施設のパンフレットによりますと、この施設は木造平屋建てで、広さが270平方メートルほどあり、入所者用の居室が9部屋あるほか、建物の中央には利用者が集まることができるスペースがあります。

施設では、認知症が進行して在宅での生活が困難になった高齢者が、職員の見守りや援助を受けて家事などを協力しながら生活するということです。

また、岩手県がホームページで提供している情報によりますと、この施設は5年前の平成23年4月にサービスを開始し、去年8月時点で、常勤、非常勤合わせて10人の職員がいました。同じ敷地には同じ法人が運営する入所定員85人の介護老人保健施設「ふれんどりー岩泉」があります。

「ふれんどりー岩泉」については、31日午前0時ごろ、岩泉町役場に詰めていた県の職員から「1階部分が浸水したが、入所者と職員は3階に避難して無事だ」と連絡があったということです。

一方、「楽ん楽ん」については、被害などの状況は把握できていないということです。

県によりますと、いずれの施設も今は電話が通じないということで、午前10時半現在、町の職員などが状況を確認するため現地に向かっているということです。

岩泉町によりますと、30日午後8時ごろ、グループホーム「楽ん楽ん」と同じ敷地にある介護施設「ふれんどりー岩泉」の職員から町に電話で連絡があったということです。この職員は「『ふれんどりー岩泉』の入所者と職員は建物の3階に避難しているが、『楽ん楽ん』の入所者と職員は避難できずにいる」と話していたということです。
グループホームそばの川の水位は

遺体が発見された高齢者グループホームのすぐそばを流れる小本川の水位は、30日夜に急激に上がっていました。
国土交通省によりますと、高齢者グループホームから4キロほど離れた岩泉町にある赤鹿観測所では、台風の接近に伴って30日夕方から水位が上がり始めました。そして午後7時には、水位は5メートル10センチに達し、川岸の高さを超えました。その後の1時間で、水位は一気に1メートル50センチ上がり、午後8時には6メートル61センチに達しました。
このあと水位は徐々に下がっていきますが、31日午前0時まで、川岸の高さを超える状態が続いていました。

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