なぜ人気? エンタメ界に進出する“お坊さん”

私に恋するお坊さんというドラマで、お坊さんについて色々知る機会になりましたが、そもそもお坊さんとは目指して慣れる者なのでしょうか。イメージとしては生まれながらに実家が寺で会ったり、後継ぎが決まっている状態でお坊さんになることが当たり前のようになっているパターンが多いと思うのですが、何も関係のない一般人が決起して、できるものなのでしょうか。そうとうきつい修業が待っているのか、想像もできません。最近ではお坊さんブームで、いけめんのお坊さんを集めた美坊主図鑑なんていう本まで登場しています。周囲にいないちょっと違った雰囲気を出す男性に惹かれるのでしょう。

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イケメン僧侶を集めた『美坊主図鑑』(廣済堂出版)などのヒット以降、何かと“お坊さん”のエンタメ界での活躍が目立っている。例えば、爆笑問題がMCを務めるバラエティ番組『お坊さんバラエティぶっちゃけ寺』(テレビ朝日系)がゴールデン帯でも好調だったり、お坊さんとの恋愛を描いた漫画やドラマが人気を集めていたりと、テレビなどで観る機会も増えているのだ。お坊さんと言えば、厳しい修行やストイックな生活、清廉潔白など、どこか高尚なイメージがある一方で、日本人にとっては馴染み深い存在であることは確か。今なぜ、お坊さんに人気が集まっているのだろうか?

■『一休さん』など昔から馴染み深いお坊さんコンテンツ

僧侶といえば、親鸞、道元、日蓮などの名前は誰もが知るところだが、“エンタメ”というところだと、やはり一番のヒーローはアニメの『一休さん』(テレビ朝日系/1975~1982年)だろうか。聡明で可愛らしく、どんな難問でも“とんち”を利かせて一瞬で解決する一休さんは、子どもから大人にまで親しまれた。また、1989年には周防正行監督・本木雅弘主演の映画『ファンシィダンス』が大ヒットしたし、ドラマでも中居正広が寺の次男坊役で主演した『ブラザーズ』(1998年)や、最近では山下智久が東大卒の僧侶を演じた『5→9~私に恋したお坊さん~』がフジテレビ系月9枠で放送されるなど、定期的にお坊さんが出てくるコンテンツが出てきていた。

「お坊さんネタで忘れてならないのは織田無道さんでしょう。バブル末期から『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(日本テレビ系)などのバラエティに登場して、お坊さんなのにスーパーカーを乗り回したり、キャバクラ通いを公言したり、強面なルックスから繰り出す霊能者ぶりなどがウケてブレイクしました。彼の人気が落ち着くと、今度は、東大卒の現役僧侶・小池龍之介氏の『もう、怒らない』(幻冬舎)がベストセラーになり、2012年には(市川)海老蔵さんか!と見まごうほどのイケメン僧侶を集めた『美坊主図鑑』がヒットしたわけです」(エンタメ誌編集者)

■坊主バーまで登場! パワースポットブームでより身近な存在に

“生臭坊主”、“破戒僧”的なキャラが先行した織田ブームへの反動かどうかはわからないが、やはり本来の宗教家としての僧に注目が集まり出し、“瀬戸内寂聴に話を聞く”的な人生相談や、哲学的思想を語る僧侶に世間の興味がシフトしたのかもしれない。実際、先述の番組『ぶっちゃけ寺』も、終始やんわりと落ち着いた雰囲気の中で、住職のありがたいお言葉やトリビア的な深~いお話を聞くという内容になっているようだ。確かに、現代のような混沌とした社会では達観した僧侶に頼りたくなるのも自然だろうし、中高年や高齢者向けとしても、お坊さん絡みの番組はかなり魅力的なコンテンツと言えるかもしれない。

「数年前から中高年には“御朱印(神社仏閣などで参拝者向けに押印される印章)ブーム”が起こっていますが、同時にパワースポットブームの流れで、若い層たちも神社やお寺巡りをするのは当たり前の光景になってきました。特に若い女性層には、特殊なお坊さんの世界にミステリアスな雰囲気を感じたり、背徳的な禁断の関係を妄想して楽しんでいる向きもありますから(笑)、恋愛をテーマにした作品なども人気を集めているのでしょう。現職僧侶が働く“坊主バー”も繁盛していますし、まるでアイドルを見にいくような感覚でお寺に行き、お坊さんの話を聞くようです。ここにきて、エンタテインメントのひとつのジャンルとして確立されたということじゃないでしょうか」(前出・編集者)

最近では『ぶっちゃけ寺』のようなバラエティ番組や、情報番組などで見かける機会が増えているほか、Twitterなどで積極的に情報発信をしているお坊さんもいる。2016年、芸能界では不倫が話題になっているが、不倫とは人の道から外れること。“人の道”って何? というときに、それに答えてくれるアドバイザーとして一番身近で親しみやすく、最適な相手がお坊さんであり、今後、さらにその親しみやすさは増していくのかもしれない。

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