視力矯正するレーシック手術が激減!その真相を探ってみると…

何年か前に画期的な技術だと称賛され、たくさんの人がレーシック手術に踏み切りましたが、一部の病院で施術を受けた方が副作用がでたとして、その後は施術を踏みとどまる人が続出しました。また一度手術をしたからと言っても一生視力が良好なままとは限らずに、再手術が必要になる場合もあるようで、完璧な手術とは程遠いように感じます。少なからず切り取った角膜を再生することはできないので、何度も同じ施術が受けられるわけでなく2度が限界だそうです。それを考えると今後長く生きるであろうことも含めて躊躇してしまうのも当然だと思います。もう少し副作用の心配がなく安心して受けられる手術があったらいいのですが、今後に期待したいですね。

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近視など目の屈折異常に悩む人にとって、メガネなしの生活が送れるようになると人気のレーシック手術。米プロゴルファーのタイガー・ウッズや、伊サッカー・ACミランの本田圭佑選手ら国内外のアスリートが施術を受け、知名度が上がった。ところが、平成20年に約45万件だった手術件数が、なぜか26年には約5万件と激減している。その真相は-。(平沢裕子)

レーシックは、近視、遠視、乱視など、目の網膜にピントが合わず、画像がぼやける「屈折異常」を矯正するために行う手術。屈折異常を矯正する方法としては、他にメガネとコンタクトレンズがある。

手術は、角膜にレーザーを照射して屈折を矯正するもの。手術自体はそれほど難しいものではなく、15分ほどで終わり、眼科の手術としてすでに確立された術式という。

日本では、厚生労働省がエキシマレーザーを使用した屈折矯正手術を認可した平成12年から急速に普及した。慶応大学医学部眼科学教室の根岸一乃准教授によると、症例(手術)数は12年の2万件から徐々に増加し、20年には45万件となった。しかし、21年から減り始め、26年は5万件で、20年の9分の1だ。

根岸准教授は「20年は手術件数が多いが、実は同年9月のリーマンショック以降に大幅に減っていた。レーシック手術は保険適応でなく、ある程度のお金がかかるだけに、減ったのは景気の影響ではないか」と指摘する。医療機関にもよるが、手術費用は片目で十数万~30万円。確かに経済的な事情で手術をあきらめた人もいるかもしれない。

レーシックをめぐっては20年7月から21年1月の間に、東京都中央区にある眼科で手術を受けた患者の多数に角膜感染被害が発生。同年2月に同区の保健所が手術を受けた639人中、67人が角膜感染症などとなり、うち2人が入院したと発表した。「レーシック集団感染事件」として知られ、同眼科の元院長が業務上過失傷害罪で禁固2年の判決が確定している。

同眼科の角膜感染の発症は、基本的な衛生管理を怠ったまま手術をしたことによるもので、レーシック手術自体の問題ではない。しかし、この事件が報じられたことで、「レーシック手術は危ない」と思った人も少なくないだろう。これが、手術離れにつながった可能性もある。

一方、日本眼科医会の高野繁会長は「メガネブームや、コンタクトレンズの性能が格段に良くなったこともレーシック手術減少の一因では」と推測する。

かつてはメガネをかけると女性は「三分下がる(魅力が下がる)」と言われたものだが、今や「メガネ女子」「メガネっ娘(こ)」と呼ばれるように、メガネはおしゃれの必須アイテム。1万円以下の低価格メガネも普及し、多彩な色やデザインによるフレームのメガネでおしゃれを楽しむ女性は多い。男性も同様だ。

また、コンタクトレンズは、16年に「シリコンハイドロゲルレンズ」が登場、充血を軽減するなど装用感が向上したとされる。日本コンタクトレンズ協会の自主統計によると、市場は22年までは1600億円台だったが、23年に1727億円となって以降、24年=1842億円▽25年=1931億円▽26年=2056億円▽27年=2154億円-と規模が拡大している。

件数が激減しているレーシック手術だが、長期的な観点からは安全性や有効性が確認されており、屈折矯正の選択肢の1つであることは変わらない。

ただ、筑波大学医学医療系眼科医の大鹿哲郎教授は、「角膜は一度削ったら元に戻らないが、ネット上などではバラ色の効果をうたうものもある。術後に何らかの症状がある患者も少なくない」と指摘し、「正常な目に対する手術なので、成功率が高くて当たり前。極めて高い安全性が求められる」とくぎを刺す。

一方、慶応大の根岸准教授は「有効性・安全性を支持する7000以上の研究論文があり、手術をした患者の95.4%が結果に満足している」と評価する。

レーシック手術の件数減少は、屈折矯正をめぐるさまざまな事象が重なって起きたともいえる。手術を考えている人は、メリットとデメリットをしっかり把握し、信頼のおける医療機関を選ぶことが大切だ。根岸准教授は「受診したその日に手術を勧める医療機関はやめた方がいい。医師が説明し、分からないことはきちんと答えてくれるかも大事なポイント」と話している。

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