「タトゥーを入れたせいでMRIが受けられず後悔…」投稿が話題に、実際はどうなの?

以前医師免許を持たずして彫り師の男性が裁判沙汰にて有罪を受けてましたが…駄目なんだろうなと思ってましたが、「人の体を傷つけるのに医師の知識や技術を持たない人間が手を出して許されるはずがない」程度の認識しかなかったんですよね。何があった際にも無責任なのは確かでしょうし。それが正にこうした医療的なリスクを抱えることになっていたとは驚愕です。無許可で隠れて行う罪人だとしても、この話くらいは重大なリスクとして警告して欲しいところ。確かに入れ墨にも深い歴史はあり、技術としても伝統と呼ばれても不思議ではないのかもしれません。それにプラスして今回のMRIも、近代医学によって誕生したものです。彫り師としては後からしゃしゃり出てきて邪魔するとか耐えられないものでしょう。ただ自分としては何があったとしても生きることと、生命の安全は優先されるべきことだと思っています。これも時代と思って諦めて貰うしかありませんよ。尤も「こういった事情なので彫り師絶滅すべし」って話ではなく、医師免許ありでなら違法ではないので、本気で続けるならば難儀でも道は失われてはいません。

 SNS上で先日「腫瘍が見つかったが、タトゥーを入れているためMRIが受けられず、後悔している」という趣旨の投稿が話題となりました。投稿者は「タトゥーを入れたいなって思ってる人に少しでも読んでほし」かったそうですが、これについて「なんか大きさがあるんだよね? 直径だか半径だかが何センチ以内じゃないとダメとか」「MRI入ったら墨ついとるとこが熱もちました」「刺青が入ってるいると火傷のリスクがあり、撮影を控えるのが一般的です」などの情報が寄せられました。

 タトゥーがある人がMRI検査を受けられないのは本当でしょうか。オトナンサー編集部では、医師の高田女里さんに聞きました。
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「絶対禁忌」ではない「相対禁忌」

Q.タトゥーを入れている人は、MRI検査を受けられないのでしょうか。

高田さん「MRIは心臓ペースメーカーや人工内耳が入っている人は『絶対禁忌』ですが、入れ墨(タトゥー)は『相対禁忌(条件付きで検査可能)』です。MRIは『大きく強力な磁場』であることから、高周波磁場による発熱作用があります。タトゥーやアートメークの顔料に酸化鉄などの金属材料が使われている場合、撮影部位が照射コイル内にあると、ラジオ波発熱によるやけどの可能性があるので要注意です。ただし施設基準によっては、単位重量あたりの熱吸収比であるSAR(Specific Absorption Rate)の低減や、スキャン時間の短縮などで対応することもあるようです。MRI検査を受けられるかどうか、事前に問い合わせてみるのがよいでしょう」

Q.心臓ペースメーカーや人工内耳の人も、MRI検査が認められるケースはありますか。

高田さん「それらの電気的デバイスを埋め込んだ患者のMRI検査は、ほとんどが絶対禁忌とされていますが、最近では国内においても『条件付きMRI適合インプラント』が承認されています。たとえば、MRI対応心臓ペースメーカーについては関連する学会(日本医学放射線学会、日本磁気共鳴医学会、日本不整脈学会)の施設基準および実施基準に従って運用されています。ただし、デバイス販売メーカーによってその条件が異なるため、実施基準の見直しが検討されているところです。ちなみにコンタクトレンズに関しては、非着色のものであれば、装着したままMRI検査を行っても支障はないと思われますが、カラーコンタクトレンズは一部に酸化鉄を含む金属性色素が使用されており、添付文書にもMRI検査時は取り外すように明記されています。特に支障がない限り、検査時は取り外すのが安全です」

Q.その他、MRI検査を受けられないケースはありますか。

高田さん「検査を受ける患者自身の問題として『閉所恐怖症』があります。MRIガントリーはかなり狭くて細長く、検査部位によっては頭部が完全にガントリー内に入り、大きな圧迫感や閉塞感を感じます。閉所恐怖症では検査を行えないこともあり、施行のために精神安定剤が必要な場合もあります。検査中に少しでも異常を感じたら、我慢せず申し出ることをオススメします」

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