リスク高すぎ?銀行強盗激減 振り込め詐欺に移行か

街の至る所に取り付けられた監視カメラ、防犯グッズの普及や、セキュリティの強化された銀行やお店で、強盗を計る件数は激減しているようです。確かに今の警察の包囲網から強盗を計って逃げ切れるとは思えません。昔はこういったセキュリティ面でも防犯力が低かったからこそ成功事例もあったかもしれません。テレビで警察24時など見ていても、少ない証拠から犯人を割り出して捕獲するまでの日本警察の力は本当にスゴイと思います。日本警察の前では小さな犯罪も冒せませんね。

銀行や郵便局などに押し入って現金を狙う金融機関強盗が全国的に激減し、ピーク時の約8分の1になっていることが警察庁への取材で分かった。兵庫県内でも2008年に姫路市内で発生して以降、約8年半、実被害はない。映画やドラマでも社会を揺るがす象徴的な事件として描かれてきたが、犯罪心理に詳しい専門家は「防犯意識と対策が向上し、捕まるリスクが高くなったことで割に合わない犯罪になった」と分析する。(竹本拓也)

警察庁によると、統計を取り始めた1983年から2015年までの全国の金融機関強盗の認知件数は、01年の237件がピークで、約1日半に1件のペースで発生していた。02年から6年間は130~140件台で推移し、08年には二桁台に減少。12~15年は30件台にとどまっている。

兵庫県警によると県内もほぼ同様の傾向で、1998年と2001年の12件が最多。11~16年は12年のゼロを除くと各1件だった。08年6月に姫路市内の郵便局で206万円が奪われて以降、すべて未遂で終わっている。

「多くの職員や客に見られる上、防犯カメラも備わる。現金の出し入れに時間もかかる。利益と刑罰の重さを天びんにかけるとハイリスクな犯罪だ」

犯罪心理学が専門の桐生正幸・東洋大教授はこう指摘する。06~15年の10年間の摘発率は、14年の90・3%を最高に平均82・1%。05年までの平均75・4%よりも高くなっている。

金融機関強盗に代わり、一部の犯罪者は手口が多様で刑罰も軽い振り込め詐欺などの特殊詐欺へシフトした可能性もあるという。桐生教授は「あえて危険を冒す必要がないほど、新種の犯罪はある」とする。

被害自体は減少傾向だが、金融機関は気を緩めていない。みなと銀行(神戸市中央区)は支店ごとに、逃走経路や服装、犯人の声色など、不審者の特徴を記憶する担当者を決めている。県警と連携した訓練も本年度中に8回実施。若手の多い支店を中心に、防犯講話も計22回続けている。

防犯用カラーボールの製造大手、サンエス技研(東京都)の山下勇会長(79)も「カラーボールの使い方が広く普及し、訓練は質、量ともに向上した」と話す。有用性が金融機関以外にも知られ、新規オープンのコンビニや障害者福祉施設などからも注文が多いという。

■兵庫県では5億4千万円強奪被害も

兵庫県警が統計を取り始めた平成以降、県内の金融機関強盗の被害最高額は、1999年12月に高砂市内の郵便局で8155万円が奪われた事件だった。

夕方、最後に局舎を出た女性局員を男3人組が拉致。鍵と警備解除用のカードを奪って現金を強奪した。事件は有力情報がないまま、2009年に公訴時効が成立した。

2番目に被害額が多かったのは、91年11月に姫路市内の金融機関であった2437万円。3番目は01年6月に同市内の郵便局であった2276万円で、いずれも解決に至っている。

県警によると、16年の金融機関強盗は未遂1件のみ(速報値)。8月に同市内の郵便局に刃物を持った男が押し入り、「金を出せ」と脅したが、何も取らずに逃げた。男は直後に出頭した。

建物内に侵入していない事件(途中強盗)では、94年8月、神戸市中央区の福徳銀行神戸支店(当時)前で、現金輸送車から約5億4100万円入りのジュラルミンケースが強奪された。被害額としては当時の最高額で、主犯格が指名手配されたが、時効が成立した。88年の12月末には、同市須磨区の太陽神戸銀行(現三井住友銀行)で現金など約3億2千万円を積んだ輸送車が乗り逃げされた。7年後に時効を迎えた。

シェアする

フォローする