つるの剛士さん、育休宣言に「もうねえな。帰ってくる場所」 それでも思う「マイナスなんてなかった」

まだまだ男性で育休をとる人は少ないのが現実です。しかし俳優のつるの剛士さんは1か月の育休を2度取りましたが、育休をとることでマイナスになることなんて一つもないと話します。むしろ母親の主婦という仕事を1か月代理することで、色々と見えてくることがあったのでしょう。普段何も考えずに仕事から帰ってくると料理が用意されて、綺麗に表れたお風呂には熱々のお湯が張ってある、部屋はいつものように綺麗に片付けられていて、温かい布団で寝ることができる。こんな当たり前のことを毎日同じことの繰り返しで用意している母の姿が裏にはあるのです。

2回目の育休を経験したつるの剛士さん。最初の育休は、事務所にも知らせず突然、イベント会場で宣言しました。知り合いからは「もうねえな。帰ってくる場所」と脅されたという、つるのさん。しかし「取ってみたらマイナスなんてなかった」と振り返ります。「『スーパー親』なんてあり得ない」と断言する、つるのさんに話を聞きました。(聞き手 朝日新聞文化くらし報道部記者・長富由希子)

「育休中」、いいね欲しくなる

5人目の子どもとなる次男が生まれたので、芸能界の仕事を全て休む「育休」を昨年6月から1カ月間取りました。

最初の1週間は、ママが築き上げた城を僕の城にする作業。台所の食器や鍋の位置を知る。ボウルとか、大小あるでしょ。ひとつずれると、引き出しがしまんないんですよ。

その作業が終わったぐらいから、「うわあ、仕事戻りてえ」っていう苦痛がやってきた。なんでこんなに毎日同じことが、同じ時間にやってくるんだ、というストレスです。

毎朝5時半に起き、小中学生の子ども4人の弁当と、朝ご飯を作る。娘3人の髪を今風にふわっと結う。7時半に子どもたちは学校へ。ゴミ出しと皿洗いと洗濯をして、子どもが帰ったら習い事や塾の送り迎えをし、買い物をして、夕ご飯を作る。もう毎日同じ。

1カ月間、家族以外ほとんど誰とも会わず、エプロンは着けっぱなし。コンタクトレンズは1回もつけず、髪のセットもしなかった。

赤ちゃんに必死なママに、僕の気持ちははき出せないからノートに書いた。「プリント早く出せ」「早く弁当箱出せ。洗えねえから」「卵焼きの味の好みが子どもによって違うのが困る」とか、気づいたことを毎日びっしりと。

弁当の写真を写真共有アプリのインスタグラムにあげたくなる気持ちもわかった。誰からも家事を評価されないから「いいね」が欲しくなるんです。

育休の一番の目的は、育児じゃなくて、奥さんの気持ちがわかるようになることだと思う。1カ月間やってみて、めっちゃくちゃしんどくて、奥さんを見る目が全然変わった。

今までも「お疲れ様」って言ってたつもりだったけど、「まだまだ足らねーな」って、思いましたから。

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