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患者の肝臓にイニシャル焼き印

IQが高い人にはサイコパスが多いという話をよく聞きますし、映画や小説など創作の世界ではサイコパスの外科医が頻繁に登場するように思えます。しかし、それは物語の中だけでなく現実世界にも存在しています。なんと、こちらの医師は自分が手術した患者の肝臓に自分の名前のイニシャルを止血用の器具で焼き印をしていたことが判明していたようです。サイコパスが自分の犯行であるかを証明するように全ての被害者に同じようなメッセージを残すのとまさに同じ行動であり恐怖しか感じません。患者は医師を信じて自分の体にメスを入れることを容認しているのにこれは最悪の裏切り行為ですよね。まぁ、手術が失敗してしまうよりは良いかもしれませんけどね。ところで、日本を代表する漫画家の手塚治虫氏が書いた名作医療漫画『ブラック・ジャック』には、患者の骨にマジックでイニシャルを書くというエピソードがあるようです。私もブラック・ジャックが好きで全部呼んだことあるはずなのですが全く覚えていません。何だか久しぶりにブラック・ジャックを読み返したくなりました。

手術を受けている患者の肝臓に、自分のイニシャルの“焼き印”をしていたという医者が非難を浴びている。

英バーミンガムで働いていたブラムホール医師は、肝臓の移植手術の際に自分の名前のイニシャルを止血用の器具で焼き印を入れたという。通常は器具によってできた手術痕は無害で消えるが、術後のフォローアップで開腹した際にはまだ消えておらず、別の医師によって発覚することになった。

この事件が起訴されると検察は「倫理として間違っているだけでなく、犯罪行為そのものである」と暴行罪の求刑を求めた。ブラムホール医師はすでに病院を懲戒免職になっていると伝えられている。

ネットでは「患者の身体を勲章とでも思っているのだろうか」「なんてひどい自己愛」「自分がされたらと思うとぞっとする」「無害とはいえ、明らかな傷害罪」「外科はこういう人は多いよ」といったコメントが寄せられている。


「HIV感染者は診ない」病院に断られ… 風邪や腹痛、市販薬でやり過ごす 偏見、今も根強く

医者がHIV感染者を差別するようではいつまで経っても日本にてHIV感染者に対する偏見や差別がなくなることは無いでしょう。しかし、自分が医師や看護師の立場になって考えた場合、やはり「もしかしたら事故で自分に感染してしまうかも!?」という不安が常に付きまとってしまうのも事実ですから、たとえ医療関係に身を置いていたとしても一人の人間である以上HIV感染者の診察を拒否したくなる気持ちも理解できてしまいます。ただ、現在はHIVを完全に治療することは不可能でも発祥しないように抑えることは可能とは言え医師に見捨てられてしまったら生きる気力そのものが失われてしまいます。現在は薬さえしっかりと飲んでいればエイズの発祥を抑えられますから死亡に至るケースはかなり減少したようですが、たとえ肉体関係を持たなくても医療事故などで他人に感染する可能性がゼロでは無いためHIV感染者に対する偏見や差別が一向に減少しないのかもしれません。

エイズやエイズウイルス(HIV)の治療は進歩しているのに、理解が進まない。患者や感染者への偏見は根強く、日常的な医療・福祉サービスを受けられない人も少なくない。正しい知識を広め、差別や偏見を解消することが感染予防に直結する。世界エイズデー(1日)を機に改めて考えた。

 「HIV感染者は診ない」と何度も断られた。風邪や腹痛は市販薬でやり過ごし、虫歯になると必死で歯科医を探す。福岡市の男性(60)はHIVに陽性と判明した8年前から、地域の病院にほとんどかかれなくなった。

医療機関には、患者の血液が付いた器具で誤って外傷を受ける「針刺し事故」への不安が根強い。実際には、標準的な感染症対策を取り、治療中の人ならほぼ感染しない。正しい情報が医療従事者にも行き届いていない。

陽性の告知「もう死ぬんだ」

 男性自身も知識が乏しかった。同性間の性的接触で感染するケースが多いと知りながら、仕事でなかなか検査を受けられず、保健所が特別に実施した夜間検査にやっと足を運んだ。1カ月後に陽性の告知。「もう死ぬんだ。人生が終わった」と頭が真っ白になった。

すぐに治療が始まった。厳しい経過を想像していたら、意外にも1日1回、昼食後に薬を飲むだけでHIVを抑え込めた。一方で「薬に詳しい人が近くにいたら…」と思うと人前で服薬できず、トイレに隠れて飲んだ。家族にも話せず次第に孤立。体は戻っても、差別を恐れるあまり、心がむしばまれた。

ゲイやバイセクシュアル男性への予防、啓発に取り組む団体「Haco」(福岡市)と出合って立ち直った。今は仕事も恋愛も楽しんでいる。「陽性者の姿を知ってもらえば偏見がなくなるはず」と陽性者の集いを開き、行政や医療機関で体験を語っている。

「早急に理解を深める必要がある」

 地域におけるエイズ医療の核となるブロック拠点病院。九州では国立病院機構九州医療センター(福岡市)が担い、ソーシャルワーカーの首藤美奈子さん(44)は月1回、正しい知識を広めるため、医療機関や福祉施設に出向いている。転院や介護施設への入所が必要な人が拒絶され、適切なサービスを受けられない現実を見てきたからだ。

10年前に比べれば理解は進んだものの、今も受け入れを求めると半数は断られる。首藤さんは「高齢化が進む一方で、病気を打ち明けられずに家族と疎遠になる人も多い。地域の医療機関や福祉施設の利用が必要な人は増えると見込まれ、早急に理解を深める必要がある」と訴える。

厚生労働省によると、九州は昨年、新規報告件数がHIV感染者94、エイズ患者は過去最高の75。全国の横ばい傾向に対し、増加が目立つ。Hacoの牧園祐也代表(34)は「偏見、差別をなくすことが検査を受ける人を増やし、結果的に感染予防につながる。社会全体で考える問題だ」と強調する。

 


<医療>昼間に突然居眠り ナルコレプシーかも

前日の夜に早めに就寝し熟睡できたにも関わらず次の日は物凄く眠く、お昼過ぎに突然異様な睡魔に襲われてしまうことがあり、よっぽど疲れが溜まっているかもしくは体内の免疫力が低下しているのかなと考えていたのですが、まさかこの記事で注意喚起されているナルコレプシー(過眠症)という病気なのではないかと怖くなってきました。しかも、驚くことにこの病気は全く珍しいものではなく、日本では600人に1人と世界で最も患者数が多い国だそうです。また、特に10代によく現れる症状のようで、私も10代の頃は授業中に耐えられない眠気に負けてよく居眠りをしていました。当時は、興味がまったく無い分野で授業がつまらないからや、前日にゲームや漫画に熱中しすぎて夜更かししちゃったからだと思っていたのですが、もしかしたら本当にナルコレプシーだった可能性も否定できなくなってきました。病気によって恐ろしいほどの睡魔に襲われてしまい授業をまともに受けられないなんてハンデになってしまいますから、健康診断と一緒にこの病気であるかどうかの診断も同時にした方が良いような気がします。

夜間に睡眠をきちんと取っているのに、日中に耐えられない眠気を感じる不思議な病気があることをご存じでしょうか? ナルコレプシー(過眠症)という病気で、学校生活や社会生活に支障をきたし、病気と気づきにくいために周囲から誤解を受けていることが少なくありません。睡眠研究の第一人者である内村直尚・久留米大学教授に、症状や治療法、周囲が注意すべきことを聞きました。【毎日新聞医療プレミア 聞き手=ジャーナリスト・村上和巳】

◇所かまわず襲う昼間の眠気

ナルコレプシーの有病率は、世界的には2000人に1人といわれています。しかし日本は、従来の調査から600人に1人と報告されており、世界で最も患者数が多い国として知られています。この有病率の差は人種に起因するとの学説もありますが、正確な理由は不明です。

ナルコレプシーは10~20歳代の発症がほとんどで、最も多いのは14~16歳です。主な症状は、日中の過度な眠気▽情動脱力発作▽入眠時幻覚▽睡眠まひ(金縛り)--の四つです。特に「日中の過度な眠気」「情動脱力発作」の二つが代表的な症状といえます。

「日中の過度な眠気」は場所や状況は問わずに数時間おきに表れ、突然数分から十数分居眠りをしてしまいます。

中高生や大学生は授業中、社会人は業務中に症状が出てしまいます。中には顧客との電話や商談の最中、あるいは上司との面談中などに居眠りをしてしまうことさえあります。目が覚めると、すっきりして眠気がなくなったと感じることが多いのですが、数時間以内に再び眠気が襲ってきます。

この結果、受験などに失敗したり、怠け者とのレッテルを張られてリストラの対象にされたりするケースもたびたび耳にします。

かつて、私は有名国立大進学を目指して勉強に励んでいたナルコレプシーの女子高生を診察したことがあります。まず驚いたのは、手の甲が傷だらけだったことです。事情を聴くと、授業中に眠気に襲われるたびにコンパスの針やカッターナイフで自傷して眠気をこらえていたというのです。あまりの気の毒さに胸が締め付けられる思いを抱いたことは、今でも忘れることができません。

◇感情が高ぶると力が抜ける

「情動脱力発作」は、感情が高ぶると体の力が抜けて、意識はあるのに膝から崩れ落ちるように倒れたり、ろれつが回らなくなったりする症状です。発作は長くても1~2分で治まります。うれしい時や大声で笑った時などプラスの感情の時に起きやすいのですが、泣いた時や怒った時などマイナスの感情の時に起こることもあります。

情動脱力発作を何度も経験したナルコレプシー患者は、防御反応としてなるべく喜怒哀楽を感じないように心掛けるようになり、「鉄仮面表情」ともいえる無表情になってしまうこともあるのです。

◇治療により日常生活は改善する

ナルコレプシーは、覚醒を維持する作用がある神経伝達物質オレキシンが欠乏することが原因だと分かっています。このためオレキシンを増やす作用がある薬剤の研究も一部で行われていますが、薬の完成には至っていません。

ただ、現時点でも薬を使った有効な治療方法は存在します。中枢神経を刺激する作用がある薬「モダフィニル」を朝1回服用することで覚醒を促し、情動脱力発作に対しては抗うつ薬の「クロミプラミン」を1日1~3回服用することで、ほとんど問題なく日常生活を送ることも可能です。

◇発症に気づきにくいことが最大の問題

ナルコレプシー患者の多くは、受診が遅れがちだという問題があります。私の診療経験でも推定発病時期から受診に至るまで平均5~6年かかっています。

日本のナルコレプシー有病率を見てもわかるように、少し規模の大きい学校や職場ならば、少なくとも患者が1人はいると考えて差し支えありません。だからこそ、学校の先生や企業の労務管理担当者などは、この病気のことを頭の片隅に置いていただきたいと思います。

その上で、昼間にたびたび居眠りをしてしまう人を見かけたら、頭ごなしに叱りつけず、まずは本人の話を聞いてください。そこで「夜も睡眠は取っているのに昼間に眠気が生じてしまう」という訴えがあったならば、医療機関を受診するよう促してほしいのです。

ナルコレプシーの場合、より早く気づいて対処するか否かが、患者本人の人生を大きく変えると言っても過言ではないからです。


10分で白血病診断、抗がん剤を変更… AIが医療をここまで変えた!

医療の世界に優秀なAI(人工知能)を投入することで、ヤブ医者たちによる診察ミスが無くなる!?何故か全国に蔓延るヤブ医者。このヤブ医者の診察ミスによって患者が適切な治療を受けられず重体になってしまったり、最悪なケースでは死に至ってしまうことも珍しくありません。しかし、人間なんかよりもよっぽど信用できるAIが誕生している昨今、さまざまな症例や論文などあらゆるデータを元にAIがすぐに正確な病名と適切な診察を教えてくれることでしょう。よほど信用できる医者ならいざ知れず、ヤブかどうか分からない医者とAIのどちらかに診察してもらうならあなたはどちらを選択しますか?

医療分野のテクノロジーの進歩は目覚ましく、疾患の早期発見・治療、リハビリに大きく貢献することが期待されています。週刊朝日ムック「脳卒中と心臓病のいい病院」では、診断・治療を最適化する人工知能(AI)が開く「近未来の医療」を取材しました。

*  *  *
現在、人工知能(AI)は第3次ブームを迎えており、医療分野にも大きな革新をもたらしつつあります。

東京大学医科学研究所は2016年8月、AIを備えるコンピューターであるIBMの「ワトソン」が、専門家でも診断が難しい特殊な白血病をわずか10分で突き止め、60代の女性患者の命が救われたと発表しました。この成果は、ワトソンが2千万件に上るがん研究の論文や薬の特許情報などを参照し、患者の遺伝情報と照らし合わせた結果、当初診断された急性骨髄性白血病とは異なる特殊な白血病であると判断し、抗がん剤の変更を提案したことでもたらされたものです。

国立がん研究センターとNECも17年7月、AIを用いて大腸がんやがんに移行しやすいポリープを内視鏡検査時にリアルタイムで発見するシステムを開発したと発表。AI技術や高速処理技術を駆使し、内視鏡の画像を瞬時に解析できるようにしています。

自治医科大学病院は、双方向対話型AI「ホワイト・ジャック」の試験運用を16年秋から開始しました。患者がタッチパネル式のタブレット端末にIDカードをかざし、症状や発症時期、病歴などを入力すると、同大学に蓄積されたビッグデータと照合して受診すべき診療科に案内します。医師が電子カルテに身体所見、問診などの情報を追加入力すると、ホワイト・ジャックが再解析をおこなって可能性の高い疾患を絞り込み、推奨される薬剤や治療法も表示されるようになっています。

そのほか、愛知医科大学は、患者のカルテ情報をもとに適切な診断を支援するAIをIT企業などと共同開発。弘前大学は東北電力と共同で、方言を標準語に翻訳する研究を進めています。

一方、AIが推論や学習をおこなうもとになる膨大なデータ(ビッグデータ)の整備も進んでいます。医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、医薬品などの安全対策を進めるため11年に医療情報データベース事業(MID‒NETプロジェクト)を開始。現在、10拠点23病院400万人規模のデータの品質管理調査を実施中で、18年度以降の本格運用を目指しています。

現在、AIを備えたコンピューターシステムは、医師が読むと1カ月半かかる膨大な文献を20分足らずで読むことができます。また、画像所見を精密に解析する画像認識や患者の言葉のニュアンスをくみとって真意を探る音声認識などの技術も進歩しています。

これらはいずれも研究・開発段階のもので、まだ実際の臨床現場では用いられていません。しかし近い将来、診察室の電子カルテがこうしたAI技術を備え、データを医療機関ごとに集約、国家的なビッグデータとつながることで、希少で重篤な疾患の早期発見、最適な治療法の選択に役立つことが期待されます。

(取材・文/小池雄介)


病棟行き来、薬届けるロボ 名古屋大病院で導入へ

広い病院内を何度も行き来しなくてはならない上に、患者さんの体を支えたり重い医薬品や医療品を運ばないといけないため、意外と力仕事である看護師さんの負担を減らしてくれる救世主が登場!タブレット端末で操作するだけで、指定した場所に物品を自動的に送り届けてくれる凄いロボットです。さすがにエレベーターに一人で乗ることは出来ないでしょうから、各フロアに設置するという感じなのでしょう。その内、全ての患者さんの容体を24時間監視し、少しでも異変が生じたらすぐに知らせてくれるロボットや、もしかしたら簡単な処置なら自動で患者さんの対応をしてくれるロボットまで登場するかもしれません。そして、そう遠くない未来では難しい手術もロボットが脅威の成功率で成し遂げてくれるという時代が訪れることでしょう。しかし、そうなってくると重要なロボットたちをハッキングして遠隔操しようとする悪い人たちも必ず現れるでしょうから、これまで起きたことのまいさまざまな事件が発生してしまい、それらの事件に対処していくことも考えないといけなくなりそうです。

名古屋大学病院(名古屋市昭和区)は、病院内で薬剤や検体などを自動で運ぶロボット輸送システムを開発した。人手が少ない夜間に病棟間で物品を配送し、看護師らの負担軽減につなげる。来年1月に開院する新病棟に4台導入される。

システムは、名大と豊田自動織機が共同で開発。高さ125センチ、幅50センチ、奥行き63センチの小型冷蔵庫のような形のロボットが、それぞれ別の病棟にある外科系集中治療室(SICU)と薬剤部、検査部を行き来して輸液や検体などを運ぶ。

ロボットは、看護師や薬剤師など登録された病院スタッフがタブレット型端末を使って呼び出し、行き先を指定すると、指示に従って自動で配送する。走行速度は、時速3・6キロで、容量は90リットル、30キロの物まで運べる。


抗生物質、風邪に効かないのに…根強い誤解 知らないと怖い「耐性菌」2050年には1千万人が犠牲に?

えっ!風邪を引いたときに抗生物質を飲んでも意味がないの!?それどころか、不必要に抗生物質を服用しすぎると死のリスクが高まってしまうだって!?この記事は、全員が一度は目を通しておくべきものだと思います。普段風邪をあまり引かないし、ましてや抗生物質なんて服用しないという人でも、やはり一度はこの問題を頭に入れておくべきだと思います。自分にはあまり関係無くても、いつか家族や恋人に教えてあげられますからね。人気アニメ『起動戦士ガンダム』とコラボレーションしてポスターを作成するぐらいですから、かなり重要で深刻な問題であると見受けられます。あまり重要でなければ多くの予算を使って注意喚起しないでしょうからね。しかし、ガンダムの主人公であるアムロの名言にかけて「AMR対策いきまぁーす!」というのがキャッチコピーになているため、いまいち真剣さが伝わってこないのは私だけではないかもしれません。これは、セリフのチョイスミス感が否めません。

風邪に抗生物質(抗菌薬)は効かないって知っていました? 風邪の原因はウイルスなので、細菌を殺す抗生物質は効果がありません。むしろ、不必要な抗菌薬の服用で、薬の効かない「薬剤耐性菌」の増加が問題になっています。30年後には世界で1千万人が耐性菌によって亡くなるという試算も。専門家は「抗菌薬は正しく服用し、誰かにあげたりとっておいたりしないで」と「AMR(薬剤耐性)」への対策を呼びかけています。(朝日新聞科学医療部・水野梓)

不必要な抗菌薬の使用 死者増加の試算も

 そもそも抗菌薬(抗生物質や抗生剤)とは、細菌が原因の感染症に使う薬です。肺炎や膀胱炎、中耳炎などで処方されることがあります。

この薬の成分を分解したりブロックしたりできるように、遺伝子を変化させてしまったものが「薬剤耐性菌」です。

抗菌薬を服用すると、病原菌や体内にいる多くの菌が退治されます。一方、その薬に耐えられる病原菌が生き残ったり、生き残れるよう変化したりすることもあります。

その薬剤耐性菌が増殖し、ヒトや動物・環境を通じて広がることも。免疫力が落ちている人や子ども・高齢者がこの耐性菌に感染して悪化すると、もともとの薬が効かず、治療が難しくなります。

抗菌薬を不必要に使いすぎれば、このサイクルがどんどん進んでしまいます。

国立国際医療研究センター病院・AMR臨床リファレンスセンターの日馬由貴さんは「街中に耐性菌が広がり、その耐性が高度化している」と指摘します。

過去には院内感染で問題となることが多かった耐性菌ですが、近年になって、入院もしていない健康な人が保持するようになったといいます。

健康な妊婦が薬剤耐性のある大腸菌をもっていて、赤ちゃんが感染してしまったケースもあるということでした。

このまま対策をせず耐性菌が増え続ければ、2050年には、アジア・アフリカを中心に年1000万人が耐性菌によって亡くなるというイギリスの試算もあります。

自己判断で調整・中止2割 「家族・友人にあげた」人も

 どうすれば耐性菌の増加をゆるやかにできるのでしょうか。センター長の大曲貴夫さんは「処方された抗菌薬を正しく服用することが大切」と呼びかけます。

大曲さんや同センターの具芳明さんたちが、今年3月に3390人にインターネット調査した結果では、「風邪やインフルエンザに抗生物質が効果的だ」と答えたのは、40%もいました。

風邪を治してくれるのは自身の免疫力ですし、どちらも抗菌薬は効きません。正しく知られていないことがうかがえます。

また、「自己判断で抗生物質を調整・中止したことがある」は23%、「自宅に抗生物質を保管している」は11%いました。自宅に保管していた人のうち、4分の1が「家族や友人にあげたことがある」と答えています。

たんなる風邪で受診した患者が、「抗生物質が効く」という誤解から「薬をのまないと不安」と訴え、医師が安易に処方してしまう実態もあるそうです。

国は適正使用の手引きを出して、不要な抗菌薬の処方をやめるよう呼びかけています。

大曲さんは、「風邪で薬を出さない医師は、むしろ耐性菌の広がりや医療経済についてきちんと考えている良心的な医師かもしれません。医療関係者に適正な処方を呼びかけることはもちろんですが、受診するみなさんも、自分の出された薬についてきちんと知ってほしいと思います」と話しています。


「痛いの痛いの飛んでいけ」には科学的根拠があります

子供のときにケガをすると親や周りの大人たちが幹部を優しくさすりながら「痛いの痛いの飛んでいけ」と不思議なおまじないをかけてくれましたが、これにはしっかりと効果があるという科学的根拠が存在していたことをご存知ですか?病は気からとも言いますし、精神的な事象により症状が改善したり逆に悪化したりしてしまうものです。その所以か、医療の世界では医者も手の施しようがないほど悪化してしまい死期を待つだけとなった患者が、信じられないような理由により奇跡的に快復するという話も聞いたことがあります。嘘か本当か分かりませんが、体中に転移していた癌が綺麗に消えたという話も聞きます。まぁ、さすがにそれはテレビや小説など物語の中だけの話だと思いますが、医療行為によるものではなくおまじないや奇跡などによって病気や怪我が快復したという奇跡は少なからず実在しているはずです。

多くの人は子どもの頃、ちょっとしたケガをしたときに、お母さんが「痛いの痛いの飛んでいけ」といいながらやさしくさすってくれると、不思議と痛みがやわらいだという経験があるのではないでしょうか。これは、子ども向けの単なるおまじないのように思えるかもしれませんが、実は本当に効果があります。
「さする」という刺激が、痛みを伝わりにくくします

まずは、「さする」ということがとても重要です。人間は体のなかに、痛みを伝わりにくくする「内因性疼痛抑制系」というシステムを持っています。ケガなどをすると、痛みを伝える信号は脊髄を通って脳のほうへと上がっていくのですが、このとき「さする」という刺激が、痛みを伝わりにくくするブレーキとなるのです。
ぎゅっと押さえるのも効果があります

やさしくさするだけでなく、ぎゅっと押さえるのも効果があります。腕をケガしたときなどに、思わず「うっ」といって押さえると思います。「押さえよう」と思ってから行動にでるのではなく、体が自然にやっているのです。やさしくさする、強く押さえるだけでなく、つねるなどの痛み刺激も他の部分の痛みをおさえることができます。予防注射を受けるときに、他の部分を自分でつねって、注射の痛みをがまんしたことはありませんか? これも同じ働きによるものです。こういった、「なでる」「押さえる」というのは、人にしてもらっても、自分で自分におこなっても効果があります。
ケガをした部分をやさしくなでる効果は?

ケガをした部分をやさしくなでると、この抑制系の作用を高めることができます。これは、1965年に発表された『ゲートコントロールセオリー』という有名な学説ですが、同じ痛みでも、いろいろな刺激によって痛みを強く感じたり、軽く感じたりすることの説明として立てられた学説です。
痛みの研究のきっかけになった『ゲートコントロールセオリー』

『ゲートコントロールセオリー』によって、痛みはただひとつの末梢の刺激によって起こるものではなく、いろいろな要因の制御を受けていることが示され、そのあとの痛みの研究が進むことになりました。その後の研究で、脳のある部分を刺激すると、痛みを感じなくすることができるという動物実験などをきっかけに、下行性疼痛抑制系が発見されました。
慢性の痛みの場合

慢性の痛みの場合は、下行性疼痛抑制系のブレーキの機能が悪くなっていることが痛みの慢性化に関わっており、その下行性疼痛抑制系の働きをよくすると痛みを抑えることができるようです。最近では、下行性疼痛抑制系の働きをよくすることで鎮痛効果を得ようという薬が診療の場面で使われるようになって、慢性痛の治療効果の成績アップにつながっています。
鍼治療や低周波刺激による鎮痛効果のメカニズム

鍼治療や低周波刺激による鎮痛効果のメカニズムは、広汎性侵害受容性調節といわれています。
まとめ

いかがでしたか?
「痛いの痛いの飛んでいけ」といいながら誰かにさすってもらったときに感じる安心感も、痛みをやわらげる効果があります。
第三者にやさしくしてもらうことで「自分の痛みをわかってくれた」「やさしくしてくれた」という気持ちになり、痛みが癒されるのです。痛みの強さは同じでも、不安やイライラした気持ちは痛みをより強く感じさせ、反対に、安心感を得たり、癒されたりすると痛みの苦痛は軽く感じるようになります。
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参考書籍:河手眞理子著『「痛みの名医」が教える 体の痛みがスッキリ消える』(二見書房)


<医療>長生きしたければコーヒーを飲もう?!

何!?コーヒーを飲むと長生きできるだって!?コーヒーが嫌いな私は代替案を強く要望します!なお、コーヒーと言えばカフェインのイメージが強いですが、カフェインが入ってないタイプのコーヒーでも長寿の効果は得られるようです。それじゃあ、一体何の成分が作用している影響なのだろうか?現時点ではまだ判明していないようですが、その成分さえ判明すれば頑張ってコーヒーを飲まなくても大丈夫そうですね。私みたいにコーヒーが苦手で飲めないという方も少なくないでしょうから、研究が順調に進み一日でも早く成果が挙げられることを祈っています。やはり、1日に2~3杯飲むだけで死亡率が18%も減少するのは非常に魅力的ですからね。楽してダイエットみたいで少し嫌ですが、楽して健康な体のまま生きたいものです。

コーヒーを飲むと、ある種の病気にかかりにくくなる? そんな論文が最近、米国で報告されたそうです。特にコーヒーが好きな人にとっては、気になる話です。どのような研究でしょうか。米・ボストン在住の内科医、大西睦子さんの報告です。

◇1日2~3杯のコーヒーの摂取で、死亡率が18%減少

まず、2017年7月11日の米国内科学会誌(AIM)に報告された二つの新しい論文からご紹介します。一つ目は、ハワイ大学がんセンター(UHCC)のパク・ソンイ博士らによる論文です。

パク博士らは、日系アメリカ人、ラテン系アメリカ人、アフリカ系アメリカ人、ハワイ先住民、白人(計18万5855人)--を対象にした多民族コホート(特定の集団を一定期間追跡・観察する)研究により、コーヒーの摂取と、全死因死亡率や特定の疾患による死亡率の関連性を調べました(平均追跡期間16.2年)。

調査中、5万8397人の参加者(約31%)が死亡しました。主な死因は、心血管疾患(36%)とがん(31%)でした。喫煙、既存の病気、身体運動およびアルコールなど病気の発症に影響する要因を除外して解析すると、1日1杯のコーヒーを飲んだ人は、飲まなかった人に比べて死亡率が12%低くなりました。さらに、1日に2~3杯コーヒーを飲んだ人は死亡率が18%減少しました。またコーヒーの摂取が増えると、心臓病、がん、呼吸器疾患、脳卒中、糖尿病、および腎臓病による死亡率が減りました。

◇カフェインは無関係

カフェイン入りとカフェイン抜きのどちらも死亡率が低かったことから、死亡率の低下とカフェインの関連性はないことが示唆されました。死亡率は、日系アメリカ人、ラテン系アメリカ人、アフリカ系アメリカ人と白人で統計的に有意に低下していました。一方、ハワイ先住民は統計的には有意差がないものの、同様のパターンが見られました。

なぜコーヒーが死亡リスクを低下させるのでしょうか? 今回の研究ではメカニズムは不明ですが、研究者らは、コーヒーには酸化防止作用や抗炎症作用のあるフェノール化合物など多くの物質が含まれ、それらががんや慢性疾患などの予防に重要な役割を果たす可能性を考えています。

◇ヨーロッパ発の研究

二つ目の報告は、インペリアル・カレッジ・ロンドンのマーク・ガンター博士らによる調査です。欧州のがんと栄養に関する前向きコホート研究に参加する、10カ国(デンマーク、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、英国)に住む52万1330人が対象です。参加者は、コーヒーの摂取量などの食生活やライフスタイル、ならびに臨床検査の情報を提供しました。

平均16.4年間の追跡期間中、4万1693人の参加者(約8%)が死亡しました。主な死因は、がん(43%)および循環器疾患(22%)でした。1日にコーヒーを3杯以上飲んだ男性は、コーヒーを飲まない男性と比較して、死亡のリスクが12%低下しました。女性では死亡のリスクが7%低下しました。また、コーヒーを多く飲む参加者は、消化器疾患や循環器疾患で死亡するリスクが低いことが示されました。この報告でも、カフェイン入りとカフェイン抜きのどちらも死亡率は低くなりました。

◇日本の研究でも

日本では、国立がん研究センターなどが進める「多目的コホート研究」が、15年の米臨床栄養学会誌(AJCN)に日本人男女9万914人の調査結果を報告しました。コーヒーを1日に3~4杯飲む人の死亡リスクは、全く飲まない人に比べ24%低いことが示されました。コーヒー摂取により、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患による死亡リスクの有意な低下が認められました。

このように、さまざまな民族や人種で、コーヒーには長生きの効果がある可能性が示されました。コーヒーと上手におつきあいください。


<VR>長期入院の子に「日常」体験を 岡山のNPO

ゲーム業界では2016年を「VR元年」と呼び、これからVR(バーチャルリアリティ)が盛り上がりを見せていく予定でしたが、2017年の上半期が終わりに差し掛かって来た現在ですでにあまりVRの話題を耳にしなくなってしまいました。国内ではPlayStation VRの品薄状態が続きすぎたために消費者の関心が薄れ、海外ではいつでも入手できる状態にも関わらず思いのほか売り上げが伸びなかったようです。やはり、現時点での技術では実現できる機能も少なく魅力的なコンテンツがまだまだ少ないという点や、ゴーグルが重たくコードも邪魔であり着用中は周囲の様子が見えないため不便、更にただの周辺機器の割りに値段も高すぎて気軽に買えないなどの理由が主だと思います。しかし、ゲームとは違い長時間着用し続けなくても活用できる分野ではこれからどんどん活躍していくのではないかと期待されます。

長期入院中の子どもたちに仮想現実(VR)で外の世界を楽しんでもらおう--。岡山のNPO法人がこんな取り組みを進めている。インターネットで呼び掛けて資金を調達する「クラウドファンディング」を利用して機器を購入し、先月には体験会も開いた。学校の卒業式の生中継やスポーツ選手との交流に活用していくという。【林田奈々】

NPO法人は、長期の入院や療養が必要な子供たちの学習支援や仲間作りをしている「ポケットサポート」(岡山市北区奥田本町)。きっかけは、昨年のクリスマスの出来事だった。

長期入院していた小学1年の女の子にベッドから出る許可が下りず、楽しみにしていた院内のクリスマス会に出られなくなってしまった。落ち込む女の子のため、ポケットサポート代表の三好祐也さん(32)がカメラで会場の様子を撮影し、インターネットを通じて病室から見られるようにした。思いがけない贈り物に女の子は喜び、会場が映し出された画面をベッドの上で食い入るように見つめ、中継が終わると拍手したという。

三好さん自身、子どもの頃に長期入院した経験がある。「よりリアルな体験をさせたい」と思い、VRの活用を決めた。病気で外に出られない子どもがいることを多くの人に知ってほしいという願いも込め、クラウドファンディングで機器購入のための資金を募ると、1カ月半ほどで目標額の65万円が集まった。

「こんなにも応援してくれる人がいるのか」と驚いたという三好さん。資金の一部を使い、360度の景色を撮影できる特殊なカメラとゴーグル、映像と音声を受信するためのスマートフォンを1セット購入。先月にはポケットサポートの事務所で、長期入院経験のある子どもと家族を集めた体験会を開いた。小学生の時に長期入院した中学1年の光元優太朗さん(12)は、VRで遊園地のジェットコースターを体験した。「リアルで本当にそこにいるみたいだった。病室にいてもVRで友達と話をしたり、外を歩いたりできるようになったらいい」と喜んでいた。

三好さんは「ベッドの上にいると、『病気の自分』しか想像できなくなる。本来の『日常』を提供することで、治療に向かう力を持ってもらえれば」と話している。

◇近年は安価に入手も

日本バーチャルリアリティ学会の清川清理事(奈良先端科学技術大学院大教授)によると、VRは聴覚や嗅覚、味覚、力覚、触覚など人間のあらゆる感覚を対象に再現する技術のこと。ゴーグルを用いるものや、プロジェクターの立体映像でユーザーを包み込むものなどさまざまな形態がある。

当初はコストが高かったが、近年は技術の進歩などで下がっている。スマートフォンをはめ込む簡易型のゴーグルなら1000円程度から入手できる。かつては数百万円していた専用ゴーグルも数万円程度。VR用のソフトウエアも最近は無料で高機能なものが手に入る。

VRを活用した入院中の子どもたちへの支援は、各地で取り組みが始まっている。東京の病院に入院している子どもと熊本の母親がディスプレー越しに常時つながり、会話ができるようにした例や、白血病で入院中の子どものベッドと、通っていた小学校のクラスを映像で結んだ例などがある。海外ではサムスン電子イタリア法人が2015年、イタリアの病院と共同で、子どもたちに遊園地を疑似体験してもらうプロジェクト「eMotion」を実施している。

文部科学省の調査によると、病気やけがで長期間学校へ行けない子どもは15年度で全国に約5万5000人いる。